こぶたのつくりかた - 海も山も大好きなこぶたが自然からもらったたくさんのenergyを紹介します

サバ(サメ)の油の作り方を知っていますか?

サバの油を作ったことはありますか?
サメは沖縄のウチナーグチ(沖縄の方言のこと)で「サバ」
決して「鯖」ではありません
サバ(サメ)の油、つまり肝油を手作りして舟のメンテナンスに使っています

私たちは研究室でサバニ(沖縄の伝統舟)を所有しサバニレースに出場していますが、その舟もすべて手作り、オール木材で作られています
木は乾燥すれば割れてくるし、湿ったままでは腐食もしてきます
それを防ぐために昔の人たちはサメの肝臓から取った肝油を舟に塗り、つや出しや防腐剤などとして舟のメンテナンスをしていたと言います

それにならって私たちも自分たちの舟は自分たちでメンテナンスをしなければということで、これまでもサメの肝臓をいただいてきては肝油を作ってきました
回数をこなすうちにだんだんコツをつかんできて、不純物も少なく、臭いもそれほどきつくないものが作れるようになってきました!

そこで肝油の作り方のご紹介
 いつもお世話になっている漁師さんのご協力をいただいて、今回もサメの肝臓をいただいてきました
本当にいつもいつもご厚意に感謝しきれません!!

サメの肝臓。

冷凍保存してあるので、とろ火でゆっくり焦がさないように解凍しながら熱を通していきます
もちろん鍋の中は肝臓のみ
水などは一切加えません
焦がすとできあがる肝油も臭いものになってしまうので、焦る気持ちを抑えながらゆっくり作業していきます(このあたりは回数を重ねる毎に学んできました)
この時は細胞の不純物があるので獣のような臭いが立ちこめるため、作業は当然屋外です
カセットコンロ大活躍!

大学院生のS君。サメの香りと格闘中

だいぶ良い感じになってきました
サメの肝臓は熱が加わるとすぐに油(液体)になっていきます
サメはかなりのフォアグラな肝臓をお持ちです

だいぶ固形物がなくなってきました

固形物がなくなってきたら、ザルにキッチンペーパーをひいて濾していきます
かなり熱いですが、1回の濾す作業で大半の不純物が除かれます
これは肥料に良いかもしれませんね・・

2回も濾せば不純物もなくなり、油は黄金色の透明になります
濾しすぎて貴重な油の量が減るのももったいないので、私たちは2回でおしまい。

一升瓶にまだ熱い濾した肝油を移します
日ごろから一升瓶を近所のやきとり屋さんでいただいたり、研究室で空いたりしたものを集めています
じょうご(漏斗)には2lのペットボトルがピッタリです
ただし、ガムテープでしっかり固定しておかないと漏れて大惨事になってしまいます・・
こうして次回のメンテナンスまで冷蔵庫に保管します
日本酒好きの先生が間違って飲まないように注意しましょう
1回に肝臓2〜3個を使って一升瓶1.5本ほどになります
私たちのサバニでは一升瓶1本で2度塗りできるくらいの分量です

そろそろ次回のために油作りしなきゃいけないですかね

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